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サディスティック・ミカ・バンドによる日本のロック史に残る歴史的名盤。さすが、元フォーク・クルセダーズの加藤和彦がフロントマンをやっていたバンドだけあって、このアルバムは一筋縄ではいかない。一癖も二癖もある。
また、このアルバムのプロデューサーを務めたクリス・トーマスに、妻だったミカ(ヴォーカル)を寝取られてしまうというオチもあって(彼女はグレン・マトロックの自伝にも出てきたね)、加藤夫妻の空を飛んでいるジャケット写真が何とも皮肉だ(笑)。
まず、「黒船」が「墨絵の国」(日本)へとやって来て、開国を促し、お祭り騒ぎを繰り広げて、帰って行く、というコンセプト・アルバムに仕上がっているところ。次に、グラム・ロック、プログレ、ファンクといった、色々なジャンルの洋楽を忠実に再現していて、日本語の歌詞を乗せて、パロディとして使用しているところが凄いと思った。
どこぞの通販サイトが、このバンドを「ハードロック」だとウソを書いていたが、ハードロックじゃないから。根底にあるのはファンクだよ。
ただ難点は、アルバム中でエキゾチックなインストルメンタルやムード音楽が大半を占めているため、実質的にロック曲として評価できるのは、3曲目のグラム・ロック、"タイムマシンにおねがい"くらいしかないところだ。
このアルバムは、間違っても、「木村カエラがビールのCMで歌っていました」的な、ウンコチンチン・ミーちゃんハーちゃん向けのアルバムではないと思う。そういう連中というのは、きっと、誰かにそう言わされているんだろう。このアルバムの価値を本当に理解していないと思う。繰り返すが、注意しなければならないのは、これは、決して万人向けではない、洋楽に精通したマニア向けのアルバムだということ。
それにしても、ミカが不在でヴォーカルをコロコロと変えて、サディスティック・ミカ・バンドとは(苦笑)。遺恨を引きずっているみたいで何だかなあ。改名した方がいいよ。





